【event】トークイベント「これもデザインなの?」
2013年4月~5月にデザインハブで開催された日常の中のデザインに焦点をあてた
「( )も( )も( )も 展(通称:ももも展)」で同時開催された
一日限りの学校「ももも中」がふたたび開催されます。今回は「枠組みのデザイン」に
着目し、4組のゲストを招き授業を行います。
日時:
11月3日(日)12:00-16:00
※4組のゲストが各50分程度の授業を行います。
会場:
武蔵野美術大学 デザイン・ラウンジ
ゲスト:
羽鳥達也・臼井隆志・中川隆太郎・山本千織
※詳細は以下登壇者プロフィールを御覧ください。
参加料:
無料
定員:
50名
対象年齢:
全年齢
※中学生以外の方々もご自由にご参加いただけます。
企画:
橋詰宗・江口宏志・元木大輔・飯田将平
タイムテーブル:
12:00~ 羽鳥達也
13:00~ 臼井隆志
14:00~ 中川隆太郎
15:00~ 山本千織
・ウェブサイト:http://momomoten.com
・Facebook:https://www.facebook.com/momomoten
・Twitterハッシュタグ:#ももも展
その他の様子の写真は以下のリンクをご覧ください。
http://www.flickr.com/photos/sosososo/sets/72157636711861594/
<登壇者プロフィール>
臼井 隆志 (うすい・たかし)
1987年 東京都生まれ、東京都在住。 2011年 慶應義塾大学総合政策学部 卒業。2008年より練馬区を拠点に、子どもの遊び場である児童館をアーティストのアトリエ、ギャラリー、ステージとして活用するプログラム「アーティスト・イン・児童館」を開始。本事業のプログラム・ディレクターとして事業の企画、アーティストによるプロジェクトの運営を担当している。好きなことは、ジョギング。好きな食べ物は、うどん。好きな怪獣は、ゴジラ。
中川隆太郎(なかがわ・りゅうたろう)
弁護士。骨董通り法律事務所For the Arts所属。演劇、映画、出版、写真、広告デザインなど、幅広い分野において、多くの作品を法的側面からサポートしている。現在、他の事務所メンバーとともに月刊MdNにて「デザイナーのための著作権と法律講座」をリレー連載中。デザインという視点で見た法律ってなんだろう?デザインの法律的な意味ってなんだろう?今回はそんな「デザイン⇄法律」についてお話しします。
twitter:@NakagawaRyutaro
羽鳥 達也(はとり・たつや)
1973年 群馬県生まれ
1998年 武蔵工業大学(現 東京都市大学)大学院修了
1998年から現在 株式会社 日建設計 設計部主管 デジタルデザイン室兼務
「神保町シアタービル」にて日本建築家協会新人賞受賞 ARCASIA建築賞ゴールドメダル受賞
「ソニーシティ大崎(現 NBF大崎ビル)」にて World Architecture Festival category winner受賞
「逃げ地図」にて GOOD Design AWORD Best100 受賞
2008年より 東京大学建築学科前研究室担当講師
2010年より 東京都市大学建築学科非常勤講師 東京大学建築学科非常勤講師(2013年まで)
山本 千織(やまもと・ちおり)
料理人。札幌で20年以上飲食店に関わる。上京後2011年6月より東京代々木上原でお弁当販売を開始。その後撮影現場の弁当、スタジオでの料理の設営ケータリング、レセプションのケータリングが中心になる。
TokyoArtBookFair、papersky foodclub、青山ユトレヒト「Oichio!オイチオ」、原宿ギャラリーRocket「Freeflea」、CLASKA「御野祭」等のイベントに参加。
一番新しい仕事は11月から公開されるLAWSONのWebCMの料理とスタイリング。
<企画者プロフィール>
橋詰宗(はしづめ・そう)
1978年広島県生まれ。武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科卒業。英国ロイヤル・カレッジ・オブ・アート(RCA) コミュニケーションアート&デザイン修士課程修了。多領域にわたるクリエイティブディレクションやデザインを手掛ける一方、『D♥Y』『HUMAN PRACTICE』『何に着目すべきか?』『紙と束見本』『( )も( )も( )も 展』など実践と着目点をコンセプトにしたワークショップや展覧会ディレクション、教育プログラムなどを手がける。
http://sosososo.com
江口宏志(えぐち・ひろし)
1972年生まれ。表参道のブックショップ『UTRECHT』代表。日本初の大規模なアートブックフェア『THE TOKYO ARTBOOK FAIR』共同ディレクターを務める。『Amazon』にないアイテムばかりを取り揃えた『nomazon』や、読んだ人の感想が本棚のカテゴリーを構成する古本屋『声』読書の新しい楽しみ方を提案する『読書のフェス』など、新しい形の本との関わり方を次々に生み出している。著書に『ハンドブック』(学研)、『注釈:城の崎にて』(NPO 本と温泉)など。
元木大輔(もとぎ・だいすけ)
1981 埼玉生まれ熊谷育ち。2004 武蔵野美術大学造形学部建築学科卒業。2004~2010 スキーマ建築計画勤務。2010 Daisuke Motogi Architecture
http://dskmtg.com
飯田将平(いいだ・しょうへい)
1988年千葉県銚子市生まれ。2010年武蔵野美術大学造形学部建築学科在学中から、都市をテーマにした雑誌『NEWTRAL』を編集・発行。2011年よりフリーランスのデザイナーとして活動中。Amazonにない本だけを集めた仮想ブックショップ『nomazon』、インディペンデントな建築出版物に商店を当てた展覧会『ARCHIZINES』等のグラフィックデザインを担当。また雑誌『アイデア』ではデザインにまつわるインタビューなども行う。
【Archive】
2013年4月~5月にデザインハブで開催された「( )も( )も( )も 展(通称:ももも展)」の関連イベント「ももも中」が、グッドなデザイン・ラウンジで復活。
今回は「これもデザインなの?」を全体のテーマとして4名の「先生」を迎え、トークショーを行いました。
最初の先生は、建築家/「逃げ地図」クリエーターの羽鳥達也さんです。
「逃げ地図」という現在ではwebやアプリケーションなど複数のメディアでもって様々な形で広まっているアイデアの、作り手である羽鳥さん。災害と町についての基本的な情報から、災害を避けるための建築、そして「逃げ地図」という考え方に至るまでをお話しいただきました。
東日本大震災の被災地である東北を訪れ、そこに住むひととのワークショップにおいて「震災時にどのくらいの時間で、どこを通って、どこへ逃げたか」というリアルな情報を収集されたり、鎌倉市の例でも学校でのワークショップや住民への聞き取りなど、細やかながら膨大な情報を「逃げ地図」という形に落とし込んでいく過程が見えました。
次の先生はプログラムディレクター/アーティスト・イン・児童館の臼井隆志さんです。
2008年よりアーティスト・イン・児童館というプログラムを始められた臼井さん。
そもそも児童館とはどういった施設なのか、もともとの児童館という施設のあり方と、臼井さんが展開している「アーティスト・イン・児童館」のあり方にはどのような変化があったのか。また今後NPOとして運営していく中で、向いていくべき方向性にまで、お話が展開していきました。
「遊び」「文化」という切り口で日常生活をみてみると、子供と大人というだけで認識の差があることをLINEなどを例にお話しいただき、アートやデザインといった感覚、感触に触れる機会が子供の日常生活の中には少ないのだということ、だから決して特別ではない日常の中にある児童館がそのきっかけの場所となればという臼井さん自身の考え方をうかがうことが出来ました。
また企画者のひとりである飯田将平さんや参加者からの質問に答えつつ、逆に参加者に質問する場面もあり、双方向的なやりとりのある回になったように思います。
3人目の先生は弁護士/骨董通り法律事務所For the Arts所属の中川隆太郎さんです。
弁護士という一番デザインに遠いように思われるご職業ですが…という企画者・橋詰さんのご紹介から始まりました。
中川さんは弁護士として、芸術文化、デザインといった分野を法的な面からサポートしている方です。デザインにおける法律とはどんなものがあるのか、その法律の成り立ちや意図についてなどをとても分かりやすく、噛み砕きながらお話しいただきました。
よく聞く著作権や、あまり聞き慣れない意匠権という法律が、作るということにどのように関わってくるのか。その違いやどういった意図で制定されているのかなど、シンプルに分かりやすく知ることが出来た回でした。
山本さんは代々木上原でお弁当を作っていらっしゃる料理人です。何か危ないものが入っているんじゃないかと言われるくらいやみつきになるお弁当を作られているという山本さん。
本日はその「chioben」におけるお弁当作りルールをうかがおうというところからお話が始まりました。「ルールはあるんですか?」とお話を振られると、山本さんはホワイトボードの壁にお弁当箱の中身の地図を描きはじめました。お弁当のおかずのことを「やっかいなひと」や「一番手をかけたひと」といった愛情のある名前で呼びながら、ルールをお話しくださいました。
「chioben」ルール講義のあとは、なんと持ってきてくださった材料で、お弁当を参加者がつめてみることになりました。
chiobenルールをふまえながらも、最後の個別講評では山本さんが大笑いするほど、参加者それぞれの味のあるお弁当が出来あがっていました。