【Lecture+Workshop】②アートで届けるプレゼント:【大学生限定】『キャラクターを魅力的にする背景美術の世界』
『白猫プロジェクト』創設デザイナーによる
デザイン力を引き出すための講座
プロデザイナーの表現の極意とは?
コンセプト設計がデザインに与える影響とは?
作品のレベルを数段上げるデザインとは?
作品を印象づけるデザインとは?
レクチャーとワークショップを通して、プロのデザインを体感する講座。
2014年に開催し好評をいただいた講座をバージョンアップして開催します!
【大学生限定】『キャラクターを魅力的にする背景美術の世界』
ユーザーを世界に引き込む背景デザインについてのレクチャー。
ラフを描きながら、空気感が伝わる背景制作のコツをつかもう!
メイン講師:白猫プロジェクトメイン背景デザイナー
日時:
2015年 7月29日(水)18:00-19:30
会場:
武蔵野美術大学 デザイン・ラウンジ
東京都港区赤坂9-7-1 ミッドタウン・タワー5階
受講料:
無料
定員:
35名(申込・先着順)*定員を追加しました。
主催:
武蔵野美術大学 デザイン・ラウンジ / 株式会社コロプラ
【Archive】
「背景美術の仕事とは?」といった背景デザイナーそのものに関する説明から、デザイナーに求められる技術・姿勢、背景制作におけるテクニックなどを語った。
<Agenda>
1. 白猫における背景の役割を学ぶ
2. 絵を魅力的にするポイント
3. ワークショップ(制作 40分 / 講評 10分)
1. 白猫における背景の役割を学ぶ
◯背景デザイナーの仕事
ゲームに必要なパーツを描く(ワールドマップ、立ち絵用背景、ラフ画、設定画、etc.)
★あくまでキャラを支える裏方だが、ゲーム全体の世界観や設定といった、ゲームの「コア」に関わる重要な役目を担っている
◯背景の役割
背景とは、キャラクターがいる空間、世界を描いた絵のことである。
ex)
・一般的なアニメ背景 → 1〜5枚 / 1日
・映画アニメ背景 → 1枚 / 1〜3日
・スマホゲーム背景 → 1枚 / 1〜2日
画風や世界観をキャラクターのテイストに合わせる。
→あくまでキャラクターがメインなのであり、キャラクターを魅力的に演出するよう心がけなければならない
◯背景で伝える工夫
背景は、現在、キャラクターがどこで何が起きうる場所にいるのかを伝える必要がある。
その際、注意することは基本的に以下の2点である。
・色、シルエットの情報だけでも理解できる
・理解しやすいモチーフ(オブジェ)を入れる
2. 絵を魅力的にするポイント
◯簡単、かつ効果がわかりやすい背景のテクニック
a. シルエット
・ものとの関係性を考え、新しくモチーフを入れる(もしくは無くす、別のモチーフに置き換える)、光の加減を調整するなどして、シルエットを全体的に見て操作する
・特徴的な輪郭や、人間が本能的に持つ感覚に訴えかけるような形にする
b. 近・中・遠の距離感の明瞭さ
・3つの距離を描くことで、空間を作り出すことができる
・それぞれに関係性を持たせることで、ディテールが伝えやすくなる
ex)
近(手の届く範囲のモチーフ) → 柵、街道
中(伝えたいメインのモチーフ) → お城(街道が続いている描写)
遠(メインのモチーフの状況) → 空、雲、気象(お城を取り巻く環境)
c. 空気遠近法
・遠くにあるものほど、空気の層の中に溶け込んでいく表現方法
・空気遠近法を用いることにより、奥行きを感じさせ、空間にリアリティを持たせる
ex)
明るい場所 → 光の中に溶け込んでいく(白っぽくなっていく)
暗い場所 → 闇の中に溶け込んでいく(黒っぽくなっていく)
3. ワークショップ(制作 40分 / 講評 10分)
「シルエットで描くコンセプトアート」
テーマ:ファンタジー
モチーフ:自由
●意識すること
・シルエットだけでもモチーフが伝わるように描く
・ディテールは時間に余裕があったら描く
★ヒント
・山と旅道
・魔法使いの隠れ家
・幻想的な森
・湖と孤島
・お城
・砂漠
ゲームに関わるグラフィックはキャラクターのみではない。そのキャラクターが生き生きと動き回り、生活をするために、背景デザイナーは様々な要素における「世界そのものの構築」という重要な役割を担っているのである。